当社が農林水産省「平成21年度地域資源利用型産業創出緊急対策事業」で採択され、栃木県足利市に建設したバイオマスガス化発電プラントです(平成23年3月に完成)。農林バイオマス3号機をベースに、木質系バイオマスと過熱水蒸気を使って反応させ、そのときに発生するバイオガス(主成分:H2、CO、CH4)を燃料とした発電(100%ガス稼働発電機を使用)を行います。メタン発酵ガス化発電と違い、ガス化から発電まで短時間で実施できます。
バイオマス発電量 | 2,000MWh/年 |
最大発電能力 | 250kW/h |
バイオマス処理量 | 7,200t/年(20t/日)※コーヒー搾り粕の場合。 |
プラント総敷地面積 | 2,000坪(乾燥ストックヤード、ユーティリティ設備含む。) |
当社のプラントでは、主に近隣の飲料メーカー工場から有価で受け入れたコーヒー滓(含水率約65%。実証試験のために有価で受け入れ。現在は、有価での受け入れは行っておりません。)を使って発電を行います。
ガス化
ガス化反応では、反応管内部を外熱によって800℃以上に加熱し、そこへ700℃以上の過熱水蒸気と原料となる粉体バイオマス(当社はコーヒー滓)を投入し、過熱水蒸気と原料が接触したところで化学反応が起きてバイオガス(生成ガス)が発生します。
ガス化反応管内部模式図
燃焼に使用する空気の昇温や水蒸気の過熱には、反応管の加熱に使われた熱ガスの排熱を利用(熱交換)しています。同様に、乾燥時に出る排蒸気の熱も、ストックヤードに堆積されたコーヒー滓の乾燥に使う空気の加熱に利用されます。
プラント制御・監視
プラントの制御と監視には、当社の技術が反映されています。
- 各部センサー類からの情報を元に、適切な制御を行います。
- 発電・設備の状況を“見える化”により、ひと目でわかりやすく把握できます。
- 遠隔地、携帯端末から発電・設備の状況を確認できます。
- 管理端末からは、発電レシピ(発電量、設備の運転時間等)を設定することができます。
- 監視カメラの映像再生・記録ができ、事象が発生した時間帯の映像を、あとで再生することができます。
- 現場点検の情報入力を携帯端末を使って行い、監視・制御装置に知らせます。
- データセンターを当社本社内に設置し、監視データのバックアップを構築します。